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第一回コラム 小河佑樹(演奏委員長)

更新日:2021年1月16日


見に来てくださった皆さん初めまして、声楽科バス専攻4年生の小河佑樹です。バッハカンタータクラブでは今年度の演奏委員長を務めております。演奏委員長とは、日々の練習から本番に向けて指揮者としてクラブを引っ張っていく役職です。とはいってもこのコロナ渦で、私がこの役職に就いてから本番はおろか練習も一度も出来ていません…。早くみんなでアンサンブルが出来るといいなぁと毎日のように祈っています。


【バハカンに入った経緯】

入学当時は全くバッハになんて興味はありませんでした(どのくらい興味がなかったかというと、音大生に限らず誰もがご存じの“主よ、人の望みの喜びよ”が器楽曲だと思っていた、カンタータってなに??etc…)。中学、高校と合唱部に所属していたので

、「合唱するサークルが演奏会をするらしい」という情報に釣られて入学式の日に催されていたバハカンの新歓演奏会を聴きに行きました。初めて藝大生の演奏を聞いたということもあり、衝撃を受けたのですが、しかし、曲(BWV93を演奏していた)はなんとなく気難しい感じがして…笑あまり乗り気ではなかったです(先輩方に怒られそう笑)。しかし演奏会の後の飲み会でチェンバロ専攻の大学院の先輩に「君オガワくんっていうの?Bachはドイツ語で小川って意味だから君はバハカンに入るしかないね!」と言われ、「えーそうなんですね!」となってサークルに入りました。全国のバッハを演奏する団体のみなさん、オガワさんが見学に来たら是非この口説き文句を使ってみてください笑。

まぁそんなわけでこのクラブに入ったわけなんですが、気難しいと思っていた曲もいざ歌ってみるとめちゃくちゃ楽しいし奥が深いんですよね笑。例えば現代の邦人作曲家の合唱曲をたくさん歌ってきた当時の私にとって、4声体のシンプルなコラールって聴いてるとなんとなく味気ないように感じてしまっていたんです(これはバッハ先生に呪い殺されそう笑)。でも実際に歌ってみるとハモりがめちゃくちゃ気持ちいいし、5月頃には「バッハのカンタータ、思ったよりいいじゃん!」と感じ始めていました。今ではコラールが大好きです(ちなみに推しコラールはBWV184-5です笑)。


【バハカンの魅力】

声楽科目線で言うと、バッハって誰もが知ってる大作曲家のわりにレッスンとかでは扱われることが少ないんです。しかも自分で譜読みするにしても、カンタータは200曲以上と膨大で、どのカンタータから聴いてどのアリアからやればいいんだぁってなってしまうんです。バハカンに入っていれば曲を知る機会にもなります。また、オーケストラ伴奏で合唱だけでなくアリア、レチタティーヴォを歌う機会が作れるのはとっても大きな魅力です。普通の音大生活ではそんな機会はめったにないですが、私は3年間のバハカン生活でアリアだけで7曲ほど、他にも二重唱やレチタティーヴォなど、たくさん歌う機会に恵まれました。あとは声楽科以外の友達が作れることですね。美術学部の方も所属していますし、色々な人と仲良くなれます。



【思い出に残っている曲】

一番思い出に残っている曲はBWV47ですね!

この曲は私が1年生の夏の日光や藝祭などで演奏した曲で、私にとって初めてアリアを歌う機会を頂けた曲でもあります。1曲目の合唱は難しいフーガから始まり、後半で"Wer sich selbst"と4声が揃って歌う場面はかっこよくて特に好きでした。第2曲のソプラノのアリアは今でもバッハのソプラノアリアの中で1番の推しです笑(ちなみにアルトはBWV54-1、テノールはBWV21-5、バスはBWV88-1が推しです。お時間あれば是非聴いてみてください笑)。私が歌ったバスのアリアはとっても綺麗な曲ですが、1年生だった私には難しすぎて曲に振り回されたまま終わりました…。ちょっと黒歴史ですがまたリベンジしたい曲です。


【最後に】

まだ新型コロナウイルスが収まる気配がなく、なかなか練習再開の目処が立ちませんが、一日も早い再開と演奏会の実施を目指して部員一同頑張っています。また、新入生の部員募集も行っておりますので、ご興味があれば是非新入部員募集フォームに申し込んで頂けると嬉しいです。


お読みくださりありがとうございました!

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